■ 種の爆発 ■

求道士は尋ねた。
「その後も隕石は落下したのですか」

シュタイナーは答えた。
「30億年前、大隕石が超巨大大陸であるパノティア大陸に落下して大陸の中央部に海洋を形成した。その結果、海洋に小さな単細胞の種が現れ「種の爆発」と呼ばれる無数の細菌生物が誕生したのだ。」

「種の爆発はどうして起こったのですか」

「隕石の持つ強い精気がDNAに作用し、DNAの修復遺伝子の機能を一時的に停止させたため、遺伝子の再編が急速に起こった事が原因である。それまでは個体の生物にわずかなDNA変化が生じることがあったが、修復遺伝子によってエントロピ ーは維持されていた。

バージェス頁岩中のアノマロカリス
アノマロカリスの想像図

しかし、精気による急激なエントロピーの増大は、それまで単調な種しか持たない生物に加速度的な変化を生み出した。こうして第一次生物種の変革が始まったのである。」

「そうした証はどこに見られますか」

「痕跡は化石として鉱物に残存してる。鉱物は生物を埋包させてその旧世界の姿を示してくれている。現在、27億年前の化石を最古の証として確認している。」


次のページ
大陸移動

サンスカラーの法理
トップへ戻る
TOP