魂の救済

丸山博文の魂の救済についてはこちら


ヨハン・セバスチャン・バッハは近代音楽の創始者であり、バロック音楽の最後の巨匠である。幼少時からあらゆる見聞した知識を書き止め音楽を独学で修得した。

バッハは優れたオルガン奏者であったが、生計のため宮廷や教会に合わせた作曲も仕事にしていた。宮廷音楽家をしていたケーテン時代を除けは、ほとんどいつも教会音楽家として従事した。

バッハがいなければ、モーツァルトもベートーヴェンも輩出されなかったといわれる偉人で、西洋音楽の基礎を確立させた「音楽の父」である。

バッハは「秩序づけられた教会音楽」を常に追求した。オペラのように大きな器楽伴奏で費用のかさむ舞台作品と異なり、オルガンの伴奏だけでも可能なカンタータは教会で普及していた。バッハは当時流行していたイタリア歌劇と歌詞に大きな関心を寄せ、オルガンによるカンタータを多く作曲している。

1723年、音楽会の最高位のケーテン宮廷音楽監督を辞めてライプツィヒ教会音楽監督に就任した。バッハの「秩序づけられた教会音楽」への執着が結実したのである。

「いと高き神にのみ栄光を帰し、それによって隣人を訓戒する」というバッハの言葉はヴァイマル時代に作曲した「オルガン小曲集」の扉に書かれている。

「オルガン小曲集」の四五曲は、教会暦にしたがって構成され、バロック風の修辞をたくみに用いた歌詞と楽曲を組み合わせて喜怒哀楽などの情緒を伝えることに成功した。

「主たる神よ、いざ天のとびらを開きたまえ」、「おお人よ、汝の大いなる罪を悲しめ」、「アダムの堕落によりすべては朽ちぬ」など聖書の重い課題を音楽によって表現しようとしたのである。

サンスカラーの法理
トップへ戻る

1

2 3 4 5 6
TOP